MT4/MT5で一括決済するOneClickCloseの使い方

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MT4/MT5 の標準機能では、保有中の複数のポジションを 1 回の操作でまとめて決済することができず、ターミナルの一覧から 1 つずつ決済する必要があります。日本のトレーダーが公開している無料のプログラム「OneClickClose」を入れると、チャート上に表示されるボタンを押すだけで、すべてのポジション、または表示中の銘柄の買いだけ・売りだけを順に決済できます。

OneClickClose は MT4 用の「.ex4」と MT5 用の「.ex5」が配布されており、Windows と Mac のどちらの MT4/MT5 でも使えます。スマートフォンのアプリでは動きません。動作の仕組みは EA(自動売買プログラム)と同じなので、MT4/MT5 側で自動売買を許可する設定が必要です。

本記事では、OneClickClose の入手先、MT4/MT5 への導入手順、自動売買の許可、3 つのボタンの使い分け、ボタンの位置と色の変更、使うときの注意点の順に解説します。複数のポジションを同時に持つことが多い方と、相場の急変時にすばやく手仕舞いしたい方を対象にしています。

目次

OneClickClose でできること

OneClickClose はチャートに 3 つのボタンを表示し、押したボタンに応じてポジションを上から順に決済します。1 つのチャートに入れておけば、全決済はすべての銘柄に効きます。

ボタン決済の対象
CLOSE ALL銘柄を問わず、保有中のすべてのポジション
CLOSE BUY適用したチャートの銘柄の買いポジションだけ
CLOSE SELL適用したチャートの銘柄の売りポジションだけ

決済は順番に送られるため、すべてが同じ瞬間に約定するわけではありません。ポジションが多いときや相場が速いときは、最初と最後の決済価格に差が出ます。確認画面は表示されず、押した時点で決済が始まり途中で止められないため、押す前にボタンの種類を確かめます。

入手先と対応するファイル

OneClickClose は製作者のサイト「FX研究日記」で配布されています。zip ファイルの中に MT4 用と MT5 用のファイルと、取扱説明書の PDF が入っています。

製作者サイト FX研究日記の配布ページ から OneClickClose.zip をダウンロードし、解凍します。著作権は製作者に帰属し、使用は自己責任です。

取引ツール使うファイル入れるフォルダ
MT4OneClickClose.ex4MQL4 → Experts
MT5OneClickClose.ex5MQL5 → Experts

MT4 と MT5 は互換性がなく、MT4 に .ex5 を入れても動きません。取引ツールに合ったファイルを選びます。

注意

MT4/MT5 に標準で入っていない EA やインジケーターには、動作が不安定なものや悪意のあるプログラムが含まれるものがあります。配布元が明らかなものだけを使い、実際の口座で動かす前にデモ口座で動作を確かめてみましょう。

MT4/MT5 に導入する手順

導入は、ファイルを Experts フォルダに入れて、チャートに適用し、自動売買を許可する 3 段階です。

手順 1. データフォルダの Experts にファイルを入れる

MT4/MT5 の上部メニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」を選び、「MQL4」→「Experts」(MT5 は「MQL5」→「Experts」)を開いて、解凍した OneClickClose.ex4(MT5 は .ex5)を入れます。

データフォルダの Experts フォルダにファイルを入れる

入れたあとは、ナビゲーターの「エキスパートアドバイザ」を右クリックして「更新」を押すか、MT4/MT5 を再起動します。

ナビゲーターのエキスパートアドバイザを更新する

手順 2. チャートに適用する

ナビゲーターの「エキスパートアドバイザ」に表示された OneClickClose を、使いたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップします。全決済だけを使うなら、どれか 1 つのチャートに入れれば足ります。

ナビゲーターから OneClickClose をチャートに適用する

ナビゲーターに表示されないときは、ファイルを入れたフォルダが「Experts」であることを確かめて再起動します。「Indicators」に入れると認識されません。

手順 3. 設定画面で自動売買を許可する

チャートに適用すると設定画面が開きます。MT4 は「全般」タブの「自動売買を許可する」、MT5 は「共有」タブの「アルゴリズム取引を許可」にチェックを入れて「OK」を押します。

OneClickClose の設定画面で自動売買を許可する

手順 4. ツールバーの自動売買を有効にする

上部ツールバーの「自動売買」(MT5 は「アルゴリズム取引」)ボタンを押し、赤い停止のマークから緑の再生のマークに変えます。

ツールバーの自動売買ボタン
自動売買が有効になった状態

設定画面のチェックとツールバーのボタンの両方が有効になっていないと、ボタンを押しても決済されません。チャートの右上にニコちゃんのマークが表示されていれば、EA が動いている状態です。

ボタンの使い方

導入が済むと、チャートの左上に 3 つのボタンが表示されます。決済したい範囲に合わせてボタンを選びます。

チャートに表示された OneClickClose のボタン
  1. 保有中のポジションをすべて決済するときは、どのチャートでも「CLOSE ALL」を押します
  2. 特定の銘柄の買いだけを決済するときは、その銘柄のチャートに OneClickClose を入れて「CLOSE BUY」を押します
  3. 特定の銘柄の売りだけを決済するときは、同じく「CLOSE SELL」を押します
  4. 決済の結果はターミナルの「取引」タブから消え、「口座履歴」タブに移ります
CLOSE BUY と CLOSE SELL のボタン

取引時間外の銘柄は決済できないため、CLOSE ALL を押してもその銘柄のポジションは残ります。相場が速いときは決済の価格が 1 つずつ変わるため、大きな数量を分割して持っている場合は、決済後にターミナルで全部が閉じたことを確かめます。

ボタンの位置と色を変える

ボタンがチャートの表示と重なる場合は、パラメーターで位置と色を変えられます。

  1. チャートの上で右クリックし、「エキスパートアドバイザ」→「設定」を開きます
  2. 「パラメーターの入力」タブで、ボタンの位置(X・Y の座標)、色、文字の大きさを変えます
  3. 「OK」を押すと表示が更新されます
OneClickClose のパラメーターの入力画面

EA のマジックナンバーを指定して、特定の EA が建てたポジションだけを決済する機能もあります。項目の意味は zip に同梱された取扱説明書と製作者のサイトで確かめられます。

使うときの注意点

OneClickClose は便利な反面、押し間違いがそのまま決済になります。使い方の癖をつけておくと事故を防げます。

  • 確認画面がないため、「CLOSE ALL」のつもりで「CLOSE BUY」を押すといった取り違えに注意する
  • 普段は使わないチャートに入れておく、または使わないときはチャートから外しておく
  • 自動売買のボタンを有効にすると、同じ MT4/MT5 で動いている他の EA も同時に有効になる。別の EA を止めておきたいときは、その EA を外しておく
  • 決済は順番に処理されるため、経済指標の直後などは最初と最後の約定価格に差が出る
  • MT4/MT5 を閉じていると動かない。パソコンをスリープにしたときも同じ

一括決済は損失を限定する手段の 1 つですが、値動きが速い場面ではすべての決済が想定の価格で通るとは限りません。ポジションを持つときに損切りの逆指値を入れておくと、MT4/MT5 を開いていないときもサーバー側で決済されます。損切りの入れ方は MT4 で注文と決済をする方法 で解説しています。

よくある質問

スマートフォンの MT4/MT5 アプリでも使えますか

使えません。スマートフォンのアプリはカスタムインジケーターと EA に対応していないため、一括決済はパソコンの MT4/MT5 で行います。

ボタンを押しても決済されません

設定画面の「自動売買を許可する」(MT5 は「アルゴリズム取引を許可」)と、ツールバーの自動売買ボタンの両方が有効かを確かめます。チャートの右上のマークが笑顔でないときは、どちらかが無効です。取引時間外の銘柄も決済されません。

MT5 でも使えますか

使えます。zip に入っている MT5 用の OneClickClose.ex5 を「MQL5」→「Experts」に入れ、「共有」タブの「アルゴリズム取引を許可」にチェックを入れます。

まとめ

  • OneClickClose は、チャート上のボタンで全決済・買いだけ・売りだけの決済ができる無料の EA で、MT4 と MT5 のパソコン版で使える
  • 製作者サイトの zip から取引ツールに合ったファイルを「Experts」フォルダに入れ、チャートに適用する
  • 設定画面の自動売買の許可と、ツールバーの自動売買ボタンの両方を有効にしないと動かない
  • CLOSE ALL は全銘柄、CLOSE BUY / CLOSE SELL は適用したチャートの銘柄だけが対象で、確認画面はない
  • 決済は順番に処理されるため、速い相場では約定価格に差が出る。損切りの逆指値と併用する

まずデモ口座で導入とボタンの動きを確かめてから、実際の口座のチャートに入れてみましょう。

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