移動平均線

移動平均線とは、一定期間の価格を平均化してグラフにした指標です。例えば、日足チャートにて5MAの設定であれば、過去5日間の終値価格の平均値をグラフで表しています。

移動平均線をチャートに表示することで、現在の為替レートが平均値より上なのか下なのかを判断し、相場全体のトレンド(方向性)を掴むことができるようになります。

この記事では、移動平均線をMT4やMT5へ表示させる方法と基本的な使い方/見方についてご紹介しています。

MT4の画面でご紹介していますが、MT5でも操作方法はMT4と同じとなります。

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目次

移動平均線をMT4/MT5に表示する方法

移動平均線(Moving Average)をMT4/MT5のチャートに表示するには、MT4/MT5画面左枠のナビゲーターから「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」を選択し、適用させたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップするだけです。

移動平均線

チャートにドラッグ・アンド・ドロップで適用させると、移動平均線(Moving Average)の設定画面が表示されます。

「移動平均の種別」を「Simple」にすると単純移動平均線となり、「Exponential」にすると指数移動平均線となります。

移動平均線

  • 期間: 5、7、10、14、25、75、100など

  • 移動平均線の種別: Simple(単純)、 Exponential(指数)

  • 適用価格: Close(デフォルト表示)

  • スタイル: ご希望の色や線の表示方法

移動平均線の期間について

期間の設定は特に決まりはなく自由に設定することができます。

一般的には、「5、10、25、75、200」などが使われています。

  • 短期移動平均線: 5、7、10、14、25など

  • 中期移動平均線: 50、75など

  • 長期移動平均線: 100、200など

上記の期間を目安に、3つの期間の移動平均線を同時に合わせてチャートへ表示することが一般的です。

期間の数値に関しては、例えば日足の場合、「5」というのは、過去5日間(1週間分)の平均値がグラフで表示されていることを意味します。1時間足であれば、「5」は過去5時間の平均値という意味になります。

以上の簡単な操作により、チャートに移動平均線を表示することができます。

移動平均線

移動平均線を削除するには?

移動平均線を削除する方法も簡単です。

移動平均線を削除したいチャートの上で右クリック → 「表示中のインディケータ」をクリックします。

表示中のインディケータ一覧が表示されるので、「Moving Average」を選択 → 削除ボタンをクリックすると削除完了です。

移動平均線の削除

チャートの移動平均線の上で右クリックをして「分析ツールを削除」をクリックしても削除できます。

移動平均線の使い方(見方)

移動平均線は、大きく分けて下記3つの方法により売買を判断することが可能です。

  1. トレンドによる売買指標

  2. 抵抗線と支持線による売買指標

  3. 複数移動平均線同士の交差による売買指標

トレンドによる売買指標

移動平均線が上向きか下向きかによって、相場の方向性を判断することができます。

移動平均線のトレンド

  • 移動平均線が上昇: 上昇トレンド(買い注文)

  • 移動平均線が下落: 下降トレンド(売り注文)

移動平均線が上向きなら上昇トレンドとなり、買い注文をすることで利益をあげやすくなる確率が高くなります。

反対に移動平均線が下向きなら下降トレンドとなり、売り注文をすることで利益をあげやすくなる確率が高くなります。

5分や15分足などの短い時間足チャートでは、相場の方向性(トレンド)を掴みにくいので、1時間や4時間足などの長い時間足で判断した方が取引がしやすいでしょう。

抵抗線と支持線による売買指標

移動平均線は、抵抗線(レジスタンスライン)や支持線(サポートライン)としての役割も果たします。

価格が移動平均線に接触して反発/反落したり、価格が移動平均線を上や下に抜けたりするタイミングで売買を判断します。

買い判断

価格が移動平均線の上に抜ける: 買い(順張り)

移動平均線で価格が反発: 買い(逆張り)

売り判断

価格が移動平均線の下に抜ける: 売り(順張り)

移動平均線で価格が反落: 売り(逆張り)

移動平均線の売買タイミング

上記チャート例の移動平均線表示期間

  • 黄色線: 20EMA

  • 緑色線: 75EMA

  • オレンジ色線: 200EMA

赤丸の箇所で買い注文をすることで利益をあげやすくなります。反対に青丸の箇所で売り注文をすることで利益をあげやすくなります。

ただし、一度価格が移動平均線を突き抜けたと思わせる「だまし」もあるので、判断は慎重に行いましょう。

買いポイントの20EMA(黄色線)では、価格が下に抜けているのに対し、75EMA付近では価格が反発しているのが分かります。

このように一つの短期的な移動平均線では判断しづらい売買指標も、3つの移動平均線を表示することで売買指標をより正確に判断することが可能になります。

複数移動平均線同士の交差による売買指標

複数の移動平均線が交差するタイミングで売買を判断することもできます。

短期の移動平均線が中長期の移動平均線を上抜けると、ゴールデンクロスとなり買いのサインとなります。

反対に短期の移動平均線が中長期の移動平均線を下抜けると、デッドクロスとなり売りのサインとなります。

移動平均線の交差

  • ゴールデンクロス: 買いのサイン

  • デッドクロス: 売りのサイン

上記のチャート例の青丸箇所ではデッドクロスとなり売りのサインになっています。実際、デッドクロス後の価格は下落しているのがわかります。

赤丸の箇所は、ゴールデンクロスです。ゴールデンクロス後の価格も上昇しているのがわかります。

移動平均線を利用した取引ポイントまとめ

  • 移動平均線の期間は特に決まりはないが「5、10、25、75、200」が一般的に使われている

  • 短期・中期・長期の3種類を同時にチャート表示した方が判断がつきやすい

  • 移動平均線が上向きか下向きかでトレンドがわかる

  • 移動平均線は抵抗線と支持線の役割にもなる

  • ゴールデンクロスは買いサイン

  • デッドクロスは売りサイン

  • だましに注意

FXや株、先物トレーダーの中で最も多く使われている移動平均線は、単純なインジケーターでありながらも分かりやすい売買指標を表示してくれます。

多くの人が利用しているからこそ、移動平均線を使った売買指標に信頼性が増します。

移動平均線は、通貨ペアや時間足、移動平均線の期間の設定によっても、移動平均線が正しく機能しているかどうかが異なります。

一つの通貨ペアチャートでも様々な移動平均線の期間を表示して、そのときの相場に合った期間を設定するようにしましょう。

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