ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)とは、移動平均線に価格の変動率と標準偏差による統計の手法を加えた指標です。
ボリンジャーバンドは、一定の確率で想定される値動きの範囲を視覚化し、どの範囲に現在価格があるかにより売買の判断を行います。
この記事では、ボリンジャーバンドをMT4やMT5へ表示させる方法とともに、ボリンジャーバンドの基本的な使い方/見方についてご紹介しています。
MT4の画面でご紹介していますが、MT5でも操作方法はMT4と同じとなります。
目次
ボリンジャーバンドをMT4/MT5に表示する方法
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)をMT4/MT5のチャートに表示するには、MT4/MT5画面左枠のナビゲーターから「インディケータ」→「トレンド」→「Bollinger Bands」を選択し、適用させたいチャートにドラッグ・アンド・ドロップするだけです。
チャートにドラッグ・アンド・ドロップで適用させると、ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)の設定画面が表示されます。
ボリンジャーバンドのパラメーターで設定する項目は、「期間」「偏差」「スタイル」の3箇所です。
期間: 5、7、10、20、24、75、100など
偏差: 1、2、3(複数同時表示も可)
スタイル: ご希望の色や線の表示方法
ボリンジャーバンドの期間について
ボリンジャーバンドの期間も、移動平均線の期間同様に特に決まりはなく、自由に設定することができます。
ただし、ボリンジャーバンドの考案者であるジョン・ボリンジャーは、日足において20日間の期間および、2標準偏差のバンドを推奨しています。
上記のボリンジャーバンドは、日足20日間の期間で、±2σ(第2標準偏差)と±3σ(第3標準偏差)を同時に表示しています。
以上の簡単な設定により、ボリンジャーバンドをチャートに表示することができます。
偏差1、偏差2、偏差3の「期間」は、全て同じ期間に設定する必要があります。
ボリンジャーバンドをチャートから削除するには?
ボリンジャーバンドを削除したいチャートの上で右クリック → 「表示中のインディケータ」をクリックします。
表示中のインディケータ一覧が表示されるので、「Bollinger Bands」を選択 → 削除ボタンをクリックすると削除完了です。
チャートのボリンジャーバンドの上で右クリックをして「分析ツールを削除」をクリックしても削除できます。
ボリンジャーバンドの使い方(見方)
ボリンジャーバンドの確率について
ボリンジャーバンドは、確率から導き出された統計の手法により売買の判断を行います。
基本的には、下記の確率の数値を元に取引していきます。
「-1σ」~「+1σ」の間に値が存在する確率は68.26%
「-2σ」~「+2σ」の間に値が存在する確率は95.44%
「-3σ」~「+3σ」の間に値が存在する確率は99.73%
例えば、ボリンジャーバンドの「-2σ」や「2σ」ラインの外側に現在値がある場合、その発生確率は4.5%しかないことになり、何れ±2σのバンド内に値が収まることを予測し、逆張りにより売買をすることにより利益を狙います。
売買方法
ボックス相場において、±2σの外側から逆張りによる売買で利益を狙う
ボリンジャーバンドを使った基本的な取引方法は、ボックス相場における確率による「逆張り手法」となりますが、順張りによる売買手法もあります。
逆張りとは
逆張りとは、相場の下落局面で買い、相場の上昇局面で売る投資手法です。
順張りとは
順張りとは、相場の下落局面で売り、相場の上昇局面で買う投資手法です。
ボリンジャーバンドの3種類の動きにより売買を判断する
ボリンジャーバンドは、主に下記の3種類の値動きパターンがあります。この3種類の値動きのパターンから「順張り」による売買の判断を行うことができます。
Squeeze(スクイーズ)
Expansion(エクスパンション)
Walking The Bands(バンドウォーク)
Squeeze(スクイーズ)
ボリンジャーバンドの「スクイーズ(収縮)」とは、バンドの上下幅が狭くなる動きのことをいいます。
過去の価格の値動きの変動幅よりも小さい変動幅になると、スクイーズのパターンになります。
スクイーズのパターンでは価格変動幅が小さくなっているので、新規注文するよりも次にボリンジャーバンドの幅が拡大(エクスパンション)するタイミングで、順張りによる売買で利益を狙うことができます。
売買方法
次のエクスパンションで順張りにより利益を狙う
Expansion(エクスパンション)
ボリンジャーバンドの「エクスパンション(膨張)」とは、バンドの上下幅が拡大する動きのことをいいます。
過去の価格の値動きの変動幅よりも大きい変動幅になると、エクスパンションのパターンになります。
エクスパンションになった直後は価格が大きく動いているので、逆張りによる取引はリスクが高い傾向があります。
前述した通り、スクイーズからエクスパンションのタイミングで順張りによる売買で利益を狙うことができます。
売買方法
スクイーズからエクスパンションで順張りにより利益を狙う
Walking The Bands(バンドウォーク)
ボリンジャーバンドの「バンドウォーク(帯を歩く)」とは、±1σ~±2σの間を価格が動きながらトレンドを作る動きのことをいいます。
上昇/下落トレンドの形になると、バンドウォークのパターンになり、その名の通りボリンジャーバンドの帯を歩くように見える形になります。
バンドウォークのパターンでは、上昇トレンドや下落トレンドになっているので、逆張りで取引するよりもトレンドに沿って順張りで売買することで利益を狙うことができます。
売買方法
±1σから±2σにかけて順張りにより利益を狙う
ボリンジャーバンドをMT4/MT5へ表示させる方法と使い方まとめ
移動平均線に統計の手法を加えたのがボリンジャーバンド
考案者は、期間は20日で第2標準偏差を表示することを推奨
ボックス相場において±2σの外側から逆張り手法
エクスパンションのタイミングで順張り手法
バンドウォークで±1σから順張り手法
ボリンジャーバンドは、移動平均線に確率や統計の手法を加えた売買指標です。
価格が一定範囲内で上下して動くボックス相場において、±2σの外側で逆張りの売買を行うのが基本的な取引方法となります。
エクスパンションやバンドウォークでは、逆張りを行うより順張りで取引した方がリスクを抑えることが可能です。
通貨ペアやそのときの相場状況により、ボリンジャーバンドの売買手法が当てはまらないこともあるので、いつもボリンジャーバンドを利用するのではなく、そのときの状況に応じて使い分けてみるのも良いでしょう。
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