MT4でフィボナッチリトレースメントを引く方法

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MT4でフィボナッチリトレースメントを引く方法

パソコン版 MT4 のフィボナッチリトレースメントは、ツールバーのアイコンか上部メニューの「挿入」から選び、値動きの起点から終点までマウスでドラッグすると引けます。引いたあとは、チャートの右クリックから設定画面を開き、レベルの数値の追加や変更、色と線の種類の変更、ラインの延長ができます。

フィボナッチリトレースメントは、大きく動いた値幅に対して、価格がどこまで戻るかの目安を横線で示す描画ツールです。MT4 と MT5 のどちらにも標準で入っていて、操作の流れはほぼ同じですが、メニューの名前や設定画面のボタンの名前が一部で異なります。そのため、本記事では MT4 を中心に説明し、MT5 で名前が違う箇所は併せて書いています。

本記事では、フィボナッチリトレースメントで分かること、MT4/MT5 で引く操作、高値と安値を選ぶときの考え方、レベルの数値を追加・変更する手順、押し目と戻りの目安としての見方と限界を順に解説します。パソコン版 MT4 でチャート分析を始めたばかりの方や、ラインの引き方と設定画面の使い方をまとめて確かめたい方を対象にしています。読み終えるころには、自分でフィボナッチリトレースメントを引き、必要なレベルを足して表示を整えるところまで操作できるようになります。

目次

フィボナッチリトレースメントで分かること

フィボナッチリトレースメントは、上昇や下落の値幅を 100% として、途中の何 % の位置まで価格が戻ったかを横線で示します。線の位置は、フィボナッチ数列から求めた比率で決まります。

フィボナッチ数列は「1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144」のように、連続する 2 つの数字の和が次の数字になる数の並びです。隣り合う数字の比率から 61.8% や 38.2%、23.6% といった値が求められ、フィボナッチリトレースメントのレベルとして使われています。

レベル線の意味
0.0%値動きの終点(上昇なら高値、下落なら安値)
23.6%値幅のうち浅い戻りの位置
38.2%戻りの目安として見られることが多い位置
50.0%値幅のちょうど半分の位置
61.8%深い戻りの目安として見られることが多い位置
100.0%値動きの起点(上昇なら安値、下落なら高値)
161.8%・261.8%・423.6%起点を越えた先に伸びる位置

MT4/MT5 では、上の表のレベルが初めから設定されています。表にない 76.4% などの比率は、設定画面から自分で追加できます。

MT4/MT5 で引く操作

フィボナッチリトレースメントは、ツールを選んでから、チャートの上で起点から終点までドラッグして引きます。ツールの選び方は、ツールバーのアイコンと上部メニューの 2 通りがあります。

MT4 では、ツールバーに並ぶ「F」の字が付いた 4 本線のアイコンがフィボナッチリトレースメントです。MT5 では同じ形のアイコンに「F」の字が付いていないため、アイコンの形で見分けます。

  1. MT4 のツールバーで、4 本線の「F」のアイコンをクリックします(メニューから選ぶときは「挿入」→「フィボナッチ」→「リトレースメント」)
  2. 線を引きたいチャートの上で、値動きの起点にマウスのポインターを合わせます
  3. 左クリックを押したまま、値動きの終点までマウスを動かします
  4. 終点で左クリックを離し、チャートに横線とレベルの数値が並んだことを確かめます

MT5 で上部メニューから選ぶときは、「挿入」→「オブジェクト」→「フィボナッチリトレースメント」の順にクリックします。引いたあとのドラッグの操作は MT4 と同じです。

引いたラインを削除する

引いたフィボナッチリトレースメントは、チャートの右クリックのメニューから削除します。ラインが増えて見づらくなったときは、次の手順で不要なものを消せます。

  1. チャートの上で右クリックします
  2. メニューから「表示中のライン等」をクリックします(MT5 は「オブジェクトリスト」)
  3. 一覧から「Fibo」で始まる項目を選びます
  4. 「削除」ボタンをクリックします

高値と安値を選ぶときの考え方

フィボナッチリトレースメントは、どこを起点と終点にするかで線の位置が変わります。直近の値動きの向きに合わせて、上昇なら安値から高値へ、下落なら高値から安値へ引くのが基本です。

直近の値動き起点終点
上昇している上昇が始まった最安値上昇が止まった最高値
下落している下落が始まった最高値下落が止まった最安値

起点と終点は、同じ 1 つの値動きの中から選びます。上昇の途中で一度下げた場面があっても、上昇の流れ全体の最安値と最高値を使うと、値幅に対する戻りの位置を読み取りやすくなります。

ローソク足のヒゲを使うか実体を使うかでも、線の位置はわずかに変わります。どちらを使うかを自分の中で決めておき、毎回同じ基準で引くと、ほかのチャートと見比べるときに迷いません。

起点と終点の価格は、あとから設定画面の「パラメーター」タブで細かく直せます。ドラッグで少しずれたときは、引き直さずに数値を直す方法もあります。

レベルの数値を追加・変更する手順

レベルの数値や線の見た目は、フィボナッチリトレースメントの設定画面で変えます。設定画面は、チャートの右クリックのメニューから開きます。

設定画面には「レベル」「パラメーター」「表示選択」などのタブが並びます。レベルの追加と変更、色と線の種類の変更は「レベル」タブで行います。

  1. チャートの上で右クリックし、「表示中のライン等」をクリックします(MT5 は「オブジェクトリスト」)
  2. 一覧の「Fibo」で始まる項目をダブルクリックします(選んでから「編集」ボタンを押しても開けます。MT5 は「プロパティ」ボタン)
  3. 開いた設定画面で「レベル」タブをクリックします
  4. 「追加」ボタンを押し、レベルの一覧の一番下にできた空欄をダブルクリックします
  5. 追加したい比率を小数で入力します(76.4% なら 0.764)
  6. 既にあるレベルの数値を変えるときは、変えたい数値をダブルクリックして入力し直します
  7. 「OK」ボタンを押し、チャートに新しいレベルの線が加わったことを確かめます

「レベル」タブの画面下では、線の色、線の種類(実線・点線など)、線の太さを選べます。背景の色と線の色が近くて見づらいときは、ここで色を変えると読み取りやすくなります。

ラインの延長と表示する時間足

「パラメーター」タブで「右に延長」にチェックを入れると、各レベルの線がチャートの右端まで伸びます。左へ伸ばしたいときは「左に延長」にチェックを入れます。

「表示選択」タブでは、フィボナッチリトレースメントを表示する時間足を選べます。日足で引いた線を 1 時間足では表示しないといった使い分けをしたいときは、表示したい時間足にだけチェックを入れて「OK」ボタンを押します。

押し目と戻りの目安としての見方と限界

フィボナッチリトレースメントは、上昇の途中の一時的な下げ(押し目)や、下落の途中の一時的な上げ(戻り)が、どのあたりで止まるかを考える目安として使われます。中でも 38.2%、50%、61.8% の 3 本が目安として見られることが多い水準です。

上昇の値動きに引いた場合は、価格が高値から下げてきたときに、38.2%、50%、61.8% の線の近くで下げが止まるかどうかを見ます。下落の値動きに引いた場合は、価格が安値から戻ってきたときに、同じ 3 本の線の近くで上げが止まるかどうかを見ます。

  • 38.2% 付近で戻りが止まった場合は、元の値動きの勢いが残っていると読む見方があります
  • 50% や 61.8% まで戻った場合は、元の値動きの勢いが弱まっていると読む見方があります
  • 61.8% を越えて戻った場合は、値動きの起点まで戻ることも視野に入れる見方があります

一方で、フィボナッチリトレースメントの線は、価格が止まる位置を約束するものではありません。価格が線をそのまま通り抜けることもあり、起点と終点の選び方が変われば線の位置も変わります。

そのため、フィボナッチリトレースメントだけで判断せず、トレンドラインや移動平均線で値動きの向きを先に確かめてから、戻りの目安として重ねて使うのが一般的です。損切りの位置も、線の位置だけで決めず、自分が許容できる損失の範囲と併せて考えます。

注意

過去のチャートでレベルの線と価格の反転が重なって見えても、今後も同じように動くとは限りません。レベルの線は分析の目安の 1 つとして扱い、取引の量は口座の資金に見合った範囲に抑えるのがおすすめです。

よくある質問

MT4 と MT5 でフィボナッチリトレースメントの使い方は違いますか

線の引き方と設定できる内容はほぼ同じです。違いはメニューとボタンの名前で、MT4 の「表示中のライン等」と「編集」は、MT5 では「オブジェクトリスト」と「プロパティ」になります。

76.4% のレベルを表示できますか

表示できます。設定画面の「レベル」タブで「追加」ボタンを押し、空欄に 0.764 と入力して「OK」ボタンを押すと、76.4% の線がチャートに加わります。

引いた線がチャートの途中で切れてしまいます

初めの設定では、線は起点と終点のあいだにだけ表示されます。設定画面の「パラメーター」タブで「右に延長」にチェックを入れると、線がチャートの右端まで伸びます。

まとめ

  • フィボナッチリトレースメントは、値幅に対して価格がどこまで戻ったかを、比率ごとの横線で示す描画ツールです
  • MT4 ではツールバーの「F」のアイコンか「挿入」→「フィボナッチ」→「リトレースメント」を選び、起点から終点までドラッグして引きます
  • 上昇なら安値から高値へ、下落なら高値から安値へ、同じ 1 つの値動きの中で起点と終点を選びます
  • レベルの追加と変更、線の色と種類は、設定画面の「レベル」タブで行います
  • 38.2%、50%、61.8% は戻りの目安として見られますが、価格が止まる位置を約束するものではありません

フィボナッチリトレースメントは、トレンドラインや移動平均線と組み合わせて、値動きを多面的に確かめる道具として使っていきましょう。

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